深い河

“「どこに行った」
河は彼の叫びを受けとめたまま黙々と流れていく。だがその銀色の沈黙には、ある力があった。河は今日まであまたの人間の死を包みながら、それを次の世に運んだように、川原の岩に腰かけた男の人生の声も運んでいった。――『深い河』より抜粋”
ジャンル:小説(文庫本)
評価:☆☆☆
ガンジス河。それは、多くの人の終着点。そして、それは、個人の悲しみ、苦しみ、痛み、そして彼らの身体さえも大きく包み込み受け止めて流れている。
それぞれの生きる目的は違っても、結局最後は皆、ガンジス河の偉大な流れの中に飲み込まれていく。
インドへ旅立つ日本人団体旅行者。彼らはそれぞれの心にそれぞれの傷を抱えながら、やがてガンジス河のほとりに辿り着く・・・気がつけば後悔だらけの自分の人生を回顧して、そして悔やんでも何も変わらないことは分かっていてそれでも、それを止めることが出来ない。
小説の構成としては、一人一人の登場人物に焦点を当てた書き方がされていて、それが良い面でもあるし、悪い面でもあるように感じた。良い面は、それぞれの心の中に抱えるものを知って、それに対して共感したり反感したりする選択肢が読者に委ねられている点。悪い面は、やはり、一人に絞っていないあまり、感情移入がしにくい点。
でも、全体としては本当に深く考えさせられる作品だと思う。
人が生きていくこと、信じること・・・それは時に苦しみを生み出し、そして、安らぎをもたらす・・・

“「どこに行った」
河は彼の叫びを受けとめたまま黙々と流れていく。だがその銀色の沈黙には、ある力があった。河は今日まであまたの人間の死を包みながら、それを次の世に運んだように、川原の岩に腰かけた男の人生の声も運んでいった。――『深い河』より抜粋”
ジャンル:小説(文庫本)
評価:☆☆☆
ガンジス河。それは、多くの人の終着点。そして、それは、個人の悲しみ、苦しみ、痛み、そして彼らの身体さえも大きく包み込み受け止めて流れている。
それぞれの生きる目的は違っても、結局最後は皆、ガンジス河の偉大な流れの中に飲み込まれていく。
インドへ旅立つ日本人団体旅行者。彼らはそれぞれの心にそれぞれの傷を抱えながら、やがてガンジス河のほとりに辿り着く・・・気がつけば後悔だらけの自分の人生を回顧して、そして悔やんでも何も変わらないことは分かっていてそれでも、それを止めることが出来ない。
小説の構成としては、一人一人の登場人物に焦点を当てた書き方がされていて、それが良い面でもあるし、悪い面でもあるように感じた。良い面は、それぞれの心の中に抱えるものを知って、それに対して共感したり反感したりする選択肢が読者に委ねられている点。悪い面は、やはり、一人に絞っていないあまり、感情移入がしにくい点。
でも、全体としては本当に深く考えさせられる作品だと思う。
人が生きていくこと、信じること・・・それは時に苦しみを生み出し、そして、安らぎをもたらす・・・




