約束

″ いけないのは、きっと考えすぎてしまうことなのだろう。クラスのみんなのようになにも考えなければいいのだ。なぜ誰もが同じ制服を着ているのか。なぜ学校指定のカバンをもたなければいけないのか。なぜ四十の机が同じ方向を向いているのか。 ――"『約束』の「夕日へ続く道」より抜粋
スタイル:ハードカバー
評価:☆☆☆☆
学校というのは、僕にとって最低の場所であると同時に最後の砦でもあった。集団で一つひとつを規定するその場所での生活に僕は明らかについていけないと思っていた。その反面、皆と同じ制服を着て、同じカバンを持って・・・そういった同じ色に染まることに安堵してもいた。
思えば、学校生活で楽しかったという思い出なんてほとんど無いけれど、僕は逆に学校に行かなくなる自分と言うのが怖かった。学校に行っていない自分というのは、それだけで様々な事から外れてしまう。そのことを想像するだけで、どんなに辛くても学校には行かなくてはいけないと思っていた。
この本は短編集である。あとがきで作者が言っているように、「みんな、今はうつむいていてもいいから、いつかは顔をあげて、まえにすすもう。」ということを伝えたかったということで、全ての作品が前向きに終わっている。中には短編ということで、多少物足りなさを感じる作品もあるが、全体的に終わりが良い作品というのは読後感が良い。
誰もが悩みを抱え、誰かの死を抱え、そうやって生きている。その一人ひとりの生活の一部を丁寧にそっと切り取った短編集。

″ いけないのは、きっと考えすぎてしまうことなのだろう。クラスのみんなのようになにも考えなければいいのだ。なぜ誰もが同じ制服を着ているのか。なぜ学校指定のカバンをもたなければいけないのか。なぜ四十の机が同じ方向を向いているのか。 ――"『約束』の「夕日へ続く道」より抜粋
スタイル:ハードカバー
評価:☆☆☆☆
学校というのは、僕にとって最低の場所であると同時に最後の砦でもあった。集団で一つひとつを規定するその場所での生活に僕は明らかについていけないと思っていた。その反面、皆と同じ制服を着て、同じカバンを持って・・・そういった同じ色に染まることに安堵してもいた。
思えば、学校生活で楽しかったという思い出なんてほとんど無いけれど、僕は逆に学校に行かなくなる自分と言うのが怖かった。学校に行っていない自分というのは、それだけで様々な事から外れてしまう。そのことを想像するだけで、どんなに辛くても学校には行かなくてはいけないと思っていた。
この本は短編集である。あとがきで作者が言っているように、「みんな、今はうつむいていてもいいから、いつかは顔をあげて、まえにすすもう。」ということを伝えたかったということで、全ての作品が前向きに終わっている。中には短編ということで、多少物足りなさを感じる作品もあるが、全体的に終わりが良い作品というのは読後感が良い。
誰もが悩みを抱え、誰かの死を抱え、そうやって生きている。その一人ひとりの生活の一部を丁寧にそっと切り取った短編集。








